建築家・ナイトウタカシさんのブログ「外壁って何がいいの?⑯(ALCという素材」

外壁って何がいいの?⑯(ALCという素材

2023/10/20 更新

昨日は、某ハウスメーカーでよく使われている、
ALCという素材についてのお話ししました。

いいところ!という切り口で話すつもりが、
あまりポジティブな内容にならなかった。。
そんな感じでしたよね。

とはいえ。
よく使われてる素材ではあるので、
気になる点については、個人的な見解含め
お話ししていこうと思います。



まず最初は、パネルが水を吸ってしまうことです。

気泡を含んだコンクリートという感じなので、
イメージしていただけるかもしれませんが、
表面に何もないと、水分をどんどん吸い込んでいきます。

日差しの当たるところはまだ乾くかもしれませんが、
北面とかは、水分含んだままだと、残ってしまいます。

ただ。そんな素材だからこそ、塗装とはセットで考えます。
何を言いたいのかというと。。
塗装が劣化してしまうと、結構困る状況になるんです。

例えば。金属サイディングでは、塗装が剥げても、
雨漏りしたりすることはないですよとお話ししましたが、
こちらは、塗装がはがれると、水がどんどん中に入ります。。

なので。
きっちりと、定期的に塗装が必須です。

それと。板と板がコーキングでの処理になります。
コーキングが切れてしまうと雨漏れの原因になりますね。

窯業系サイディングは、仮にコーキング切れても、
大丈夫な感じになっているのですが。。

ちなみに。
すごく長持ちするようなコーキングだったり、塗装の話はありますが、
もし、そんな材料があれば、他でも取り入れているはず。。

やはり、どこまで性能のいい塗装であっても、15年もすれば
メンテナンス(塗り替え)が必要になるかなと思いますよ。

特に。
ALCを採用するのであれば、塗装は生命線になるので、
長持ちする、フッ素系や無機系の塗装がよいかなと思います。
(詳しくは、設計士さんなんかにも相談してくださいね)

それと、見た目のお話しを少ししておきます。

某ハウスメーカーは、見た目の雰囲気をよく見せるのが
とても得意です。

テレビのCMなんかで、いい雰囲気な映像を流したりしてるので、
それに影響されて、「ALCがかっこいい!」という方もいます。

厚みがあるので、深みのある凹凸ができたりするのですが、
それ以外は、別の素材でも、実現できるカッコよさかなと思います。

そもそも。ALC自体の種類が多くないので、
他の方が、もっといろんな表現ができるかもしれませんから。

参考までに。
私は、ビル等では使ったことはありますが、住宅では、
この素材を採用したことはありません。

家は、長く住まう建物ですから。

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