建築家・ナイトウタカシさんのブログ「完成してから気づくことを先に考えています」
完成してから気づくことを先に考えています
2026/07/31 更新
家づくりでは、
完成したときのことを想像しながら、
打ち合わせを進めていきます。
完成予想図を見たり、
模型を見たり、
少しずつ家の形が見えてきます。
でも私は、
完成したその日よりも、
もう少し先のことを考えています。
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この家で、
一年後、どんな暮らしをしているだろう。
五年後、
家具はどこに置かれているだろう。
お子さんが大きくなったら、
この場所はどう使われているだろう。
そんなことを想像しながら、
図面を見ています。
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以前、お引き渡しから数年経ったお客様のお宅へ伺ったことがあります。
玄関には、
お子さんの小さな自転車が置かれ、
リビングには、
新しく買われたソファがありました。
庭には木が育ち、
設計した頃よりも、
ずっとそのご家族らしい景色になっていました。
そのとき奥様が、
こんなことを話してくださいました。
「住んでみて初めて、この窓の良さが分かりました。」
朝の光の入り方。
庭とのつながり。
季節が変わるたびに見える景色。
設計中には気づかなかった心地よさを、
毎日の暮らしの中で感じてくださっていました。
その言葉が、とても嬉しかったことを覚えています。
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家づくりは、
完成したら終わりではありません。
むしろ、
そこから毎日の暮らしが始まります。
住んでみて分かること。
季節が変わって気づくこと。
時間が経って好きになる場所。
そんなものが、
家にはたくさんあります。
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だから私は、
完成した瞬間だけを目指して設計はしていません。
そのご家族が、
数年後に、
「この家でよかったね。」
と話している姿を想像しています。
完成してから気づく心地よさ。
それは、
設計の中で一番大切にしたいことの一つです。
だから私は、
完成してから気づくことを、先に考えています。























