建築家・ナイトウタカシさんのブログ「地震でも安心な家づくりのこと⑫」

地震でも安心な家づくりのこと⑫

2024/03/23 更新

昨日は、地震に強い家をつくるために、
特定の会社しかできない、特殊っぽい工法が
必要なのかどうか?について
お話ししました。

何を採用するかは、個々人のご判断なのですが、
その特殊「っぽい」工法って。。
実は、同じようなことが普通にできたりします。

なので。
構造に詳しい方にいろいろ聞いてみると
よいかもしれないなって思います。

それはさておき。
今日は、次のお話しです。

構造のことで、よく聞かれることの一つとして。

「やっぱり免震がいいんですか?」

です。

免震って。。
いきなり難しい言葉だったかもしれません。。

新しい庁舎とか、消防署とか、警察とかが
免震でできているからかなと思ったり。

免震のマンションが売りに出てたりするので、
そこでお話し聞いたりされるのかなと。

意識してみると、耳にする言葉かなと思います。

ちなみに。
過去、庁舎とか警察署の設計に関わったときに、
免震を採用していることが多かったので、
実は、めちゃ詳しかったりします(笑)

それはさておき。

免震って、どんな構造で、地震の時、
どう効果的なのか?ですよね。

小難しい仕組みの説明は、他のサイトなんかに
譲るとして、大雑把にいうと。。

地面に接してる基礎と、その上の建物が
切り離されている状態です。

切り離すって、浮いてるの??
って思ったかもしれませんが、もちろん違います。

切り離した上下の間に、ゴムみたいなものを
挟んでいて、建物の重さはしっかり地面に
伝達しています。

ただ。
地震が起きると、地面とくっついてる基礎は
地面と一緒に揺れますが、切り離されている
建物は、基礎ほどゆれないですよね。

それと。
間に挟んだゴムが、伸び縮みしながら、
揺れを吸収していきます。

揺れが建物に伝わりにくいし、
揺れを吸収して減らしてくれるんです。

なので。
家の中の家具が倒れたりもしにくいですよね。
それって安心材料の一つになります。

なんだか、免震ってすごくいいかも!
そんな風に感じた方も多いかもしれません。

ただ、いくつか気になることがあります。

地震が横揺れだけならいいのですが、
上下に揺れるような振動だったら。。
あまり効果ないです。

それに。
建物が動くであろう範囲には、危ないので
何も置けないですね。

一番大きいのは、すごくコストが高いこと。
あまり一般的ではないので、導入時の費用と
定期的にメンテが必要なので、ランニングも必要。

なので。
絶対に免震!という心意気がないと、
採用は難しいかもしれませんね。

では。免震でなく、制震?耐震?
その辺は明日お話ししましょう。

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