暮らし方から考える、床材の選び方
床材とひとくちにいっても、木質のフローリングからカーペット、畳、タイル、合成樹脂の床材まで、その用途や使い方は様々です。各床材の特徴を把握して、暮らし方にあった床材を選びましょう。
快適性、機能性、デザイン性のバランスを
●快適性を考慮
床材の感触は快適性に直結する重要な要素。また気候に考慮した床材を選ぶことも大切です。日本では、夏は汗や湿気を吸い、冬は温かい床材が求められます。
●機能面も無視できない
床材には、耐水性や滑りにくさ、遮音性、メンテナンス性などが求められます。特に水まわりでは耐水性やメンテナンス性、ペットがいる場合は傷や臭いのつきにくさのように、状況に応じた機能が求められます。
●床のデザインは他の部分との調和を
壁や天井との調和を考えて床の色を決めましょう。同系色なら落ち着いた感じに、反対色を組み合わせれば活動的なイメージになります。
木質系床材の特徴と選定ポイント
●フローリング
無垢材の「単層フローリング」は質感や歩行感の良さが特徴です。合板や集成材を貼り合わせた「複合フローリング」にも、歩行感が無垢材フローリングに近いものもあります。
●コルク
保温性や吸音性に優れ、無塗装タイプ、天然ワックス仕上げのほか、ビニールシート仕上げや防音性能を強化したもの、床暖房に対応したものがあります。
繊維系床材の特徴と選定ポイント
●カーペット
製造法により「織りカーペット」と「刺繍カーペット(タフテッドカーペット)」に分けられます。織りカーペットには「ウィルトン」と「アキスミンスター」がありますが、普及品の多くは刺繍カーペットです。材質は、ウールとレーヨン・ナイロン・アクリルなどを混ぜた合成繊維が主流です。
●サイザル麻、ココヤシなど
麻やヤシの実などの天然繊維を織った、防音性に優れる床材。通常は全面接着工法で敷きこみますが、周囲をロッキングして部分敷きにすると、掃除がしやすくなります。
石・タイルの特徴と選定ポイント
石の床には大理石や御影石のような天然石と、人造石があります。室内で使用する際は全体に敷きつめるよりも、暖炉のまわりに用いるなど、アクセントとして部分的に使うほうがよいでしょう。
●タイル
焼く温度によって「磁器質タイル」「せっ器質タイル」「陶器質タイル」に分かれます。小さいタイルを組み合わせたり、モザイクタイルにして目地を多くすればすべりにくくなります。
合成樹脂系床材の特徴と選定ポイント
●クッションフロア
木や石、タイルなどに似せた床材。耐水性が高く油汚れに強いため、キッチンや洗面所などに適します。
●その他のプラスチックシート床材
安価で丈夫なうえ、メンテナンス性の高いタイル状の床材。「モジニアスビニルタイル」や「コンポジションビニルタイル」などが代表的です。「Pタイル」は、コンポジションビニルタイルの1つです。
その他の床材の特徴と選定ポイント
●ゴム
天然ゴム、合成ゴム、天然と合成の混合タイプがあり、耐水性や耐摩耗性、弾力性、防音性が高く、滑りにくいという利点があります。
●リノリウム
コルク粒とおがくずを亜麻仁油でシート状にした床材。耐久性は高いですが、湿気で劣化します。
●竹・籐など
接着剤で下地に張りつける床材。住宅用途では、置き敷き用に加工するのが適しています。
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上記の記事は、2011年7月25日現在のものです。掲載情報の著作権は株式会社オウチーノ(以下:弊社)に帰属します。情報内容は保証されるものではありませんので、万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社および情報提供元は一切の責任を負いません。予めご了承ください。