建築家・ナイトウタカシさんのブログ「迷っている時間にも、意味があります。」
迷っている時間にも、意味があります。
2026/07/25 更新
家づくりを進めていると、
「なかなか決められなくて…。」
と申し訳なさそうに話される方がいらっしゃいます。
間取り。
外観。
床の色。
キッチン。
決めることがたくさんある家づくりでは、
迷うことは、とても自然なことです。
でも私は、
「迷ってはいけない。」
とは思っていません。
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もちろん、
いつかは決めなければ前へ進めません。
でも、
迷っている時間には、
迷っている理由があります。
本当にこれでいいのだろうか。
もっと自分たちらしい選択があるのではないか。
そんな気持ちがあるから、
立ち止まって考えるのです。
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以前、ご相談いただいたご夫婦は、
リビングの窓を最後まで決められませんでした。
何度図面を見ても、
「こちらかな…。」
「やっぱり違うかな…。」
を繰り返していました。
「申し訳ありません。」
と何度もおっしゃっていましたが、
私は、その時間を急がせることはありませんでした。
しばらくして、
奥様がぽつりと話してくださいました。
「私たち、窓で迷っていたんじゃなかったんですね。」
実は、
庭をどう使いたいのかが、
まだはっきりしていなかったのです。
だから、
窓も決められなかった。
そのことが分かると、
設計は自然と前へ進み始めました。
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迷いは、
前へ進めない時間ではありません。
本当に大切なことを、
探している時間なのだと思います。
だから私は、
「まだ決められません。」
という言葉を聞くと、
もう少し一緒に考えてみようと思います。
急いで答えを出すより、
そのご家族らしい答えにたどり着くことの方が、
ずっと大切だからです。
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家づくりでは、
決断する力も必要です。
でも、
納得するまで考える時間も、
同じくらい大切だと思っています。
迷いがなくなったから決めるのではなく、
迷ったからこそ見えてくる答えがあります。
だから私は、
迷っている時間にも、意味があります。
その時間があるからこそ、
「この家でよかった。」
そう思える家づくりにつながるのではないかと、私は考えています。























