建築家・ナイトウタカシさんのブログ「「子ども部屋は最初から必要ですよね?」」
「子ども部屋は最初から必要ですよね?」
2026/08/10 更新
「子ども部屋は、最初からつくっておいた方がいいですよね?」
これも、ご相談の中でよくいただくご質問です。
お子さんの成長を考えると、
早いうちから個室を用意してあげた方がいいのではないか。
そんなふうに考えられる方も多いように思います。
でも私は、このご質問にも、すぐには「必要ですね。」とはお答えしないことが多いんです。
「お子さんには、どんなふうに育ってほしいと思われていますか?」
そんなふうに、お聞きすることから始めています。
すると、ご家族によって返ってくるお話は、本当にさまざまです。
「勉強に集中できる場所をつくってあげたくて。」
「兄弟それぞれの部屋があった方がいいかなと思って。」
「周りのみんながそうしているので。」
「将来必要になると思って。」
同じ「子ども部屋」という言葉でも、
その背景には、それぞれ違う思いがあるように思います。
以前、ご相談いただいたご夫婦も、
「子ども部屋は二部屋つくろうと思っています。」
とおっしゃっていました。
そこで、
「今、お子さんはどこで過ごされることが多いですか。」
と、お聞きしてみました。
すると、
「ほとんどリビングですね。」
というお答えでした。
宿題も、
遊ぶのも、
本を読むのも、
気づけば家族のいる場所に集まっているそうです。
そのお話を伺って、
もしかすると今必要なのは、
子ども部屋ではなく、
家族が一緒に過ごせる居場所なのかもしれない、と思いました。
もちろん、
成長とともに、
自分だけの空間が必要になる時期もあるかもしれません。
だからといって、
最初から完成した子ども部屋を用意することだけが答えとは限らないようにも思います。
最初は一つの広い部屋として使って、
必要になったら仕切れるようにしておく。
子ども部屋よりも、
家族が集まる場所を少し豊かにする。
そんな考え方が、そのご家族に合っていることもあるように思います。
ですから、
「子ども部屋は最初から必要ですよね?」
と聞かれても、
私は「必要ですね。」とは、お答えしないことが多いんです。
まず知りたいのは、
どんな家族の時間を大切にしたいと思われているのか。
今は家族みんなで過ごす時間を大切にしたいのかもしれません。
少しずつ自立を見守っていきたいのかもしれません。
お子さんが安心して過ごせる場所をつくりたいのかもしれません。
その思いが見えてくると、
子ども部屋の広さや数だけでなく、
つくるタイミングまで変わってくることもあります。
家づくりでは、
「子ども部屋を何部屋つくるか」よりも、
「そのご家族は、どんな時間を過ごしたいのか」。
私は、そんなお話を伺いながら、一緒に考えていけたらと思っています。























