建築家・ナイトウタカシさんのブログ「「建築家って、高いんですよね?」」
「建築家って、高いんですよね?」
2026/08/20 更新
「建築家って、高いんですよね?」
このご質問も、本当によくいただきます。
初めてお会いする方ほど、
少し言いにくそうに聞いてくださることがあります。
「私たちには難しい気がして。」
「すごく予算がある人がお願いするものですよね。」
そんなイメージを持たれている方も少なくありません。
でも私は、このご質問にも、
「そんなことはありませんよ。」
と、すぐにはお答えしないことが多いんです。
まずは、
「そう思われたのは、何かきっかけがあったんですか?」
そんなふうに、お聞きすることから始めています。
すると、ご家族によって理由はさまざまです。
「テレビで見た建築家住宅が豪華だったので。」
「知り合いに高いと聞いて。」
「注文住宅そのものが高そうで。」
「設計料が別にかかると聞いて。」
同じ「高い」という言葉でも、
思い浮かべているものは、それぞれ違うように思います。
以前、ご相談いただいたご夫婦も、
「建築家に相談するなんて、自分たちには贅沢だと思っていました。」
と話してくださいました。
そこで、
「どんな家を建てたいと思われているんですか。」
と、お聞きしてみました。
すると、
「豪華な家じゃないんです。」
「ただ、自分たちらしく暮らせる家だったらいいなと思って。」
と話してくださいました。
その言葉を聞いて、
私は、
もしかすると気になっているのは建築家の費用ではなく、
『自分たちが相談してもいいのだろうか』という気持ちなのかもしれない、と思いました。
もちろん、
建築家に設計を依頼すると、
設計料は必要になります。
それは事実です。
一方で、
その設計料の中には、
何度も対話を重ねたり、
土地を一緒に考えたり、
施工会社を比較したり、
完成するまで伴走したり。
そうした時間も含まれています。
だから、
単純に「高い」「安い」だけでは比べられないこともあるように思います。
ですから、
「建築家って、高いんですよね?」
と聞かれても、
私は金額のお話をする前に、
どんな家づくりを望まれているのか。
そこを知りたいと思っています。
できるだけ費用を抑えながら建てたいのかもしれません。
誰かと一緒に考えながら進めたいのかもしれません。
自分たちらしい暮らしを大切にしたいのかもしれません。
その思いが見えてくると、
建築家という選択が合うこともありますし、
別の進め方の方が合うご家族もいらっしゃいます。
家づくりでは、
「建築家は高いかどうか」よりも、
誰と、どんな家づくりをしたいのか。
私は、そのお話を一緒に整理するところから始めたいと思っています。























