工期が早く、水漏れの心配が少なく、解体費も安い。メリットいっぱいのユニット工法は、アパート、ホテル、病院等様々な建物に採用されています。ユニットバスの長所や注意点をご紹介します。
ユニット工法の浴室とは
浴室は一日の疲れをとるための空間です。そのため、かつては在来工法の浴室と比較して味気のないユニットバスに抵抗のある方もいました。しかし、最近では各メーカーがデザインもサイズも自由に選べるように改良を進め、システムバスと言われる機能性の高いものも多く、洗練された浴室づくりが可能になっています。
ユニットバスは、工場で浴槽から天井、壁、床まで成形し、現場に搬入してそれらを組み立てます。壁が大きなパネルになっているので、お手入れが簡単。また保温性や防水性にすぐれています。
各メーカーから続々と発売されるシステムバスルーム（ユニットバス）は、従来のお風呂の問題点を解消した、盛りだくさんの内容になっています。手軽に機能性と美しさのある浴室を実現できます。
浴室・バスのリフォーム 〜ユニット工法の利点〜
システムバスを採用する最大のメリットは、価格がはっきりしているところです。一般的な浴室サイズに合わせてある程度規格が決まっているので、その中で自分の住まいに合うサイズとデザイン・機能を選ぶことができます。住宅向けのユニットバスはそのサイズがほぼ規格化されています。縦方向と横方向のサイズを10cm単位の数字で表す「1216」、「1317」、「1416」、「1418」、「1616」、「1818」、「1620」などがあります。
また、ユニットバスの交換は、基礎工事が必要ないので一戸建てでもマンションでも工期が2、3日ですみます。タイル貼りの在来工法にユニットバスを入れる場合も５日くらいで完了します。浴槽は、人造大理石性が主流で、手軽な価格帯のものにはFRP製もあります。
今ついている換気扇と交換して浴室暖房乾燥機や衣類乾燥機を設置することも可能です。ユニットバスの気密性と断熱性を有効に利用して寒い季節も快適に過ごせます。使用する機種によっては200V電源が必要な場合もありますので、電気工事の追加の有無についても確認しておくと良いでしょう。洗面室との床の段差を抑えるなど、安全性に配慮したバリアフリータイプも増えています。
浴室・バスのリフォーム 〜ユニット工法の注意点〜
ユニットバスのデメリットは、壁厚があり、在来工法より浴室内が狭くなってしまうことです。しかし、これも近年改良され薄くなってきています。 在来工法からのリフォームは、既存のタイル壁などをどこまで壊す必要があるかを判断し、建物の状況などを考慮する必要があります。今お使いの浴室によっては、設置できるシステムバスのサイズに制約が出てきますので、リフォーム機器を選ぶ前に施工業者によく相談することが必要です。
また、古いマンションでは、浴室内設置型のバランス型風呂釜が設置されているケースがあります。排気が共用のダクトに抜けているタイプだと、給湯能力の高い製品に取り替えると他の住戸に逆流するおそれがあります。事前に給湯設備のタイプも相談してください。
また、タイル目地や亀裂から水が侵入していたり、柱や土台が腐食している場合があります。悪質な業者だとこういった問題をそのままにしてユニットバスを取り付けてしまいます。これでは、腐食を放置することで住宅そのものの耐久性や耐震強度を悪化させてしまい、リフォームの意味がありません。たいていの補修工事に大きな費用はかかりません。打合せの際に、あらかじめ補修工事についても話し合っておきましょう。
浴室・バスリフォーム基礎知識
浴室・バスをリフォームする際に気をつけたいのは、換気・乾燥がしっかりでき、カビやシミを充分に防げること。また、暖房を設置するなどして脱衣所・浴室・浴槽の温度差を少なくし、冬場の体への負担を和らげることも大切です。もちろん、リラックスできる機能も見逃せません。それぞれに魅力があり、頭を悩ますのがバスルームの機能や工法です。色やサイズや素材、安全性と機能性も考慮しなくてはなりません。浴室・バスのリフォームの第一歩はまずここから。それぞれのメリット・デメリットをよく理解して、快適な空間を作り上げてください。
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