建築家・ナイトウタカシさんのブログ「変化を受け入れることで整っていく」
変化を受け入れることで整っていく
2026/06/26 更新
住み始めてしばらく経った頃、
こんなふうに話していただくことがあります。
「最初に思っていた暮らし方と、
少し変わってきました」
家づくりをしていると、
どうしても
“理想の形”を思い描きます。
ここで過ごして、
こう使って、
こんな暮らしになるはず。
そのイメージに向かって、
設計を整えていく。
もちろん、
それは大切な時間です。
けれど、
実際に暮らし始めると、
思っていた通りには進まないこともあります。
よくいる場所が変わったり、
家具の配置が変わったり、
使い方そのものが変わっていったり。
その変化に対して、
「最初と違ってしまった」と
感じることもあるかもしれません。
けれど、
暮らしが変わること自体は、
自然なことです。
人の気持ちも、
生活も、
時間とともに少しずつ変わっていくからです。
その変化を無理に止めようとすると、
どこかで窮屈さが生まれることがあります。
逆に、
「今の暮らし方」を受け止めてみると、
空間との関係が
少しずつ整っていくことがあります。
最初に決めた形に
合わせ続けるのではなく、
いま自然に起きている使い方を見てみる。
すると、
そこに自分たちらしい暮らし方が
見えてくることがあります。
住まいは、
変わらないことを目指す場所ではなく、
変化しながら整っていく場所なのかもしれません。
だからこそ、
少し予定と違っていても、
それを“失敗”と決めつけなくてもいい。
暮らしの変化に合わせて、
少しずつ整え直していく。
その積み重ねの中で、
住まいは
より自然で、
無理のない場所になっていくのだと思っています。























