建築家 清水裕子+清水貞博+松崎正寿さんの作品事例

TH.house
| 建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
|---|---|---|---|---|
| 注文住宅 | 住宅密集地 | 3850万円 | - | 東京都 |
敷地は都内の住宅密集地に位置し、低層の住宅が立ち並ぶ閑静な住宅街である。施主からは高いプライバシーと最大限の住空間の確保が求められた。プライバシーを保ちつつ敷地を最大限に有効化するため、塀である隣地境界壁と外壁の一体化を目論んだ。厳しい斜線制限によって建物は上階に行く程セットバックする必要がある。法規制によって決まる各階の境界壁の平面的位置には隙間が生じるが、この隙間を採光、通風を確保する要素として効果的に機能させる事に着目し、検討を重ねた。立面においては周囲に閉じられた空間だが、各階に付随した外部と、各階の境界壁の隙間から光と風を取り込み、高いプライバシーを保ちつつも内外の境界の存在が曖昧となった、開放的な住空間が実現している。

MR.house
| 建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
|---|---|---|---|---|
| リフォーム・リノベーション・増改築 | 都市部 | 2200万円 | - | 東京都 |
既存建物の改修において、室内と外部とのつながり方を考察した住宅である。
敷地は山手線に道路を介して面した都心の住宅密集地で、その周囲は商業施設に囲まれている。
一日中通過する電車の音、都会の喧噪を遮り、静かな生活を確保する事が求められた。
外部に対して閉じれば音の問題は解決出来るが、息苦しい空間となってしまう。そこで、半外部空間を室内に挿入し、周囲の喧噪からのバッファーとすることを目論んだ。
半外部空間の存在は縁側のように、外部の影響力をやわらげながらも、連続性を強め、都心にありながらも静謐な住空間を実現させた。

H.house
| 建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
|---|---|---|---|---|
| 注文住宅 | 住宅密集地 | 2350万円 | - | 東京都 |
敷地は細長い狭小地で、角地のため歩行者や車の抜け道となり、住宅地としては比較的交通量の多い敷地といえる。
プライバシーの確保と、細長い敷地の特性を生かした空間の広がりを実現させること、クライアントからの要望であるLDK中心の住空間を実現することを目標とした。
LDKの床面は半層上がった畳コーナー、半層下がった主寝室と連続し、屋根ボリュームからはワークスペースが下がっていくことで、起伏を作り出している。これにより2層分のLDK空間に断面的な凹凸を作り出し、区切られながらも敷地全体に連続する空間を作り出している。
起伏のある床と屋根を持つLDK空間が断面的に連続し、テラスまで繋がっていくことで、長さを最大限に生かした住空間が実現した。

TO.house
| 建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
|---|---|---|---|---|
| 注文住宅 | 都市部 | 4000万円 | - | 東京都 |
敷地は都心の商業地に位置した狭小地である。クライアントの母親が一人で住む住宅で、小さいながらも快適で安全な空間が求められた。
周辺は店舗、集合住宅、戸建て住宅が混在しているため、周囲に積極的に開く環境ではない。このような敷地において構造の成立と快適な住環境の確保をいかに両立するかが課題となった。
外壁の扁平柱の間にスリット窓を配置、上階ほど荷重が少なく柱幅が小さくなり、開口幅が広がっている。これは上部に行くに従って視界が広がる周辺環境と比例し、建物内部に快適な採光環境とプライバシーを確保すると共に、商業地でのセキュリティの確保にも合理的な構成となっている。窓と柱の合理的な構成により各階8坪の小さな住宅が実現した。

TK.house
| 建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
|---|---|---|---|---|
| 注文住宅 | 郊外 | 2145万円 | - | 茨城県 |
分散された箱で囲われたスペースは動線が集まる広場として、リビング・ダイニングと位置づけている。箱どうしで挟まれたスペースはプライベート性のある庭となり、食事の出来るテラスや、坪庭となっている。
箱の隣地側のスペースは周辺環境に準じて、バックヤード、両親宅との交流空間、ドッグラン、駐車スペースとなっている。
小さな住宅によって広い敷地を空地としてではなく、有効な生活空間として機能させている。

SN.house
| 建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
|---|---|---|---|---|
| 注文住宅 | 住宅密集地 | 2800万円 | - | 東京都 |
敷地は住宅密集地に位置した狭小地である。狭小地にとって敷地境界から外壁までの距離は敷地の有効利用に大きな影響を及ぼす。そこで外壁と敷地境界との関係に着目し、住環境としての敷地を最大限有効化する事を目指した。
1~2Fは外壁をセットバックしても相当な距離を確保しないと良好な住環境にならないため、外壁を敷地境界ぎりぎりに設けた。一方3F、塔屋は外壁と敷地境界の距離を取ることで、有効な外部空間として利用出来るため、斜線制限と相まってセットバックさせた。1~2F外壁は開口のある外壁とし、半内部空間を挟んだ内部を包み込むことで、周囲から入ってくる視線と採光を調整しつつ、内部が半内部空間を通して外部へと拡大していくよう目論んだ。

W.house
| 建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
|---|---|---|---|---|
| 注文住宅 | 都市部 | 5200万円 | - | 東京都 |
敷地は都内幹線道路から一本入った道路に面しており、高層マンションや雑居ビルに囲まれた光の入りにくい井戸の底のような狭小地である。交通量の多い幹線道路に近いことや、隣地には庭や空地もないことから、外部に積極的に開く環境ではなく、閉塞感のある敷地である。このような周辺環境の中でいかに良好な住環境を確保するかが課題となった。

TA.house
| 建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
|---|---|---|---|---|
| 注文住宅 | 住宅密集地 | 2200万円 | - | 神奈川県 |
住宅密集地、とりわけ周囲に取り込みたい要素が無い場合、また、建物が積極的に開いていく状態でない場合に、外部環境をいかに住宅内部へ取り入れるかについて考察した。
敷地は雑然とした住宅密集地の狭小地であり、前面道路も狭く、隣地の駐車場にも建設計画があった。
その中で、我々は外部環境の取り入れ方として、住宅内部に外部的な領域、"くぼみ"をコーナーに配置し、極めて高いプライバシーを保ちながら、住宅内部に外部環境を取り込むことを試みている。

KI.house
| 建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
|---|---|---|---|---|
| リフォーム・リノベーション・増改築 | 海の近く | 1140万円 | - | 神奈川県 |
今回、既存家屋の耐震改修を行う場合に、構造的な改修部分が生活のスペースとして有効化されることを目指した。

M.house
| 建築種別 | ロケーション | 予算帯 | 竣工年 | 都道府県 |
|---|---|---|---|---|
| 注文住宅 | 郊外 | 4900万円 | - | 埼玉県 |
敷地は郊外の古くからの住宅地で、前面道路は4mと狭く、住宅が雑然と建ち並んでいる。外部に積極的に開く環境ではないが、施主からはプライバシーの保たれた開放的な住宅が望まれた。
各階の室内に中庭のような空間を設け、それらを垂直方向に繋いでいくことにより、採光、通風、プライバシーを確保した開放的な住宅が出来るのではないかと考えた。
1F室内に北側の庭に面した中庭、2Fに中庭上部の吹抜け、3FにLDKと連続した南側のテラス、そして床に散りばめたガラス床を設けることで、外部と室内の中庭的な空間を断面的に繋ぎ、閉じられた室内に立体的に外部を取り込んだ開放感のある住宅が実現した。








