建築家・ナイトウタカシさんのブログ一覧
2025/12/26 更新
家に入った瞬間、ふっと気持ちが緩む。 そんな経験がある方は多いと思います。 その理由のひとつが「香り」です。 香りは目に見えませんが、 人の感情や体調に、驚くほど直接的に作用します。 だから私は、香りを“好みの演出”ではなく、 住まいの健康を支える要素のひとつとして捉えています。 香りが体に与える影響 嗅覚は、五感の中で唯一、 脳の「感情」や「自律神経」を司る部分へ直接届く感覚です。 たとえば、 ・ラベン...
2025/12/25 更新
家づくりのご相談を受けていると、 「音をどう抑えるか」という話題が中心になりがちです。 けれど、実際の暮らしを丁寧に見つめていくと、 本当に守りたいのは“音を消すこと”ではないと感じる場面が多くあります。 それは、家族が日々の生活の中で自然に生み出す、 ささやかな“家族の音”です。 ■ 1. 家には、消したくない音がある キッチンで食器が触れ合う音。 廊下を歩く足音。 リビングから聞こえてくる会話や笑い声。 これら...
2025/12/24 更新
■ いつからか、家の中ですれ違っていた 「仲が悪いわけじゃないんです。 でも、会話は減っていました。」 50代のご夫婦から、こんな言葉をよく聞きます。 子育てが終わり、 夫婦二人の生活に戻ったはずなのに、 なぜか一緒にいる時間が噛み合わない。 リビングにいても、それぞれ別のことをしている 家の中で、無意識に距離を取っている 話しかけるタイミングがわからない 原因は、気持ちではなく、 “暮らしの舞台”が変わってい...
2025/12/23 更新
1. フィンランド式は「温度と湿度のバランス」が違う フィンランド式サウナの最大の特徴は、 高温×低湿ではなく、「高温×可変湿度」であること。 サウナストーブの上に積んだ石に水をかける 「ロウリュ」によって、 一時的に湿度を上げ、体感温度をコントロールします。 これにより、 熱が刺さるように痛くならない 息苦しさが少ない 汗が自然に、深部から出る ただ熱いだけではない、 “包まれるような熱”が生まれるのです。 ...
2025/12/22 更新
「どんなアートが好きですか?」 そう聞かれると、少し戸惑ってしまう方がいます。 好きかどうかを言葉にするのは、案外むずかしいものです。 けれど、「忘れられない風景はありますか?」と聞かれると、 多くの人は、少し間を置いてから、何かを思い出します。 アートを選ぶとき、実はこの“記憶”のほうが、ずっと確かな手がかりになります。 1. 好みは変わるが、記憶は残る 流行や好みは、時間とともに変わります。 若い頃に惹かれた...
2025/12/21 更新
■ いつからか、家の中ですれ違っていた 「仲が悪いわけじゃないんです。 でも、会話は減っていました。」 50代のご夫婦から、こんな言葉をよく聞きます。 子育てが終わり、 夫婦二人の生活に戻ったはずなのに、 なぜか一緒にいる時間が噛み合わない。 リビングにいても、それぞれ別のことをしている 家の中で、無意識に距離を取っている 話しかけるタイミングがわからない 原因は、気持ちではなく、 “暮らしの舞台”が変わっていなかったこと...
2025/12/20 更新
二世帯住宅を検討していると、必ず話題に上がるのが 「住宅ローン控除は使えるの?」という疑問です。 親と子、二つの世帯が一緒に住む家だからこそ、 「どちらも控除を受けられるのか」「一部だけなのか」 分かりにくく、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。 ここでは、二世帯住宅で住宅ローン控除を受けるための基本条件を、 できるだけシンプルに整理します。 1. 住宅ローン控除の大原則 まず押さえておきたいのが、住宅ロー...
2025/12/19 更新
「掃除しているのに、くしゃみが止まらない」 「梅雨になると、家の中が重たく感じる」 そんな相談を受けることがあります。 原因をたどっていくと、多くの場合たどり着くのが湿気です。 湿気は目に見えませんが、ダニやカビにとっては“最高の環境”。 つまり、湿気をどう扱うかが、家の健康を左右すると言っても過言ではありません。 ダニとカビが好む環境とは ダニやカビが繁殖しやすい条件は、驚くほどシンプルです。 湿度:60%以上 ...
2025/12/18 更新
音楽と聞くと、どこか「特別なもの」という印象を持たれる方が多いかもしれません。 発表会やコンクール、上達の成果が見える瞬間──。 もちろん、それらも音楽の大切な一面です。 けれど、ご家庭で音楽に向き合う時間の多くは、 もっと静かで、もっと日常的なものではないでしょうか。 何気ない平日の夕方、 宿題を終えたあとに自然と楽器に向かう時間。 誰かに聴かせるためではなく、 自分の気持ちを整えるために音を出すひととき...
2025/12/17 更新
■ なぜか落ち着かない。その原因はインテリアかもしれない 「家にいるのに、気持ちが休まらない」 「なんとなくイライラすることが増えた」 「前より家が好きじゃなくなった気がする」 50代のご夫婦から、よく聞く言葉です。 多くの方は、 仕事や年齢、体力の変化のせいだと思いがちですが、 実はその原因、インテリアにあることが少なくありません。 家の中で、私たちは毎日何千回も 色・形・素材・配置を“無意識に”見ています。 ...
2025/12/16 更新
自宅サウナを検討するとき、 “どんなタイプのサウナを選ぶべきか”で迷う方がとても多いものです。 個室型、テント型、コンパクトユニット、庭サウナ……。 サウナブームとともに選択肢が増えたのは嬉しい反面、 「どれが自分の暮らしに合うのか」が分かりにくくなっています。 そこで今回は、 ライフスタイル別におすすめしたいサウナタイプを、 住宅設計の視点から解説します。 1. 日常的に“短時間で整いたい”人には → 自宅...
2025/12/15 更新
四季のある国に暮らしていると、外の景色が変わるたびに心のトーンも自然と変化していきます。 春のやわらかさ、夏の躍動、秋の静けさ、冬の透明感。 その移ろいを、色や形ではなく“感覚”で表現してくれるのが、抽象画です。 抽象画は、具体的な風景を描かないからこそ、見る人が自分の中にある“季節の記憶”を呼び起こす。 そこには、言葉では語れない「日本的な感性」が静かに息づいています。 1. 春 ― 揺らぎと芽吹きのリズム 春の...
2025/12/14 更新
若い頃は、部屋の中に物が多くても、慌ただしい生活でも、 なんとなく乗り切れてしまいます しかし50代を超えると、 「視界も、心も、生活も、ごちゃごちゃがつらい」 という感覚が、誰の中にも自然と芽生えます。 これは年齢のせいではなく、 “人生のステージが変わった”サインです。 子育てが終わり、 仕事も生活も“整えるフェーズ”に入るこの時期だからこそ、 家にも 余白 が必要になるのです。 余白とは「何もない」ではな...
2025/12/13 更新
二世帯住宅を検討しているご家族から、よく聞かれる質問があります。 「普通の家より、固定資産税は高くなるんですか?」 広くなるし、設備も倍になることがあるし…と心配になるのも当然です。 結論を先に言えば、 固定資産税は“建て方次第”で高くも安くもなる。 ここを正しく理解することで、家づくりの選択肢が広がります。 1. 固定資産税は「床面積・仕様・建物評価」で決まる 固定資産税は次の3つの要素で構成されています。 1)床...
2025/12/12 更新
「体に悪いものを使わない家=健康な家」 多くの方がそう考えていますし、その発想自体はとても大切です。 実際、自然素材を使った住宅は、化学物質に敏感な方やアレルギー体質のご家庭にとって、安心感のある選択肢のひとつです。 しかし、長年健康住宅の設計に携わってきた私の実感として、“無添加だけでは十分と言い切れない理由”がいくつかあります。 今日は、その本質について少しお話ししたいと思います。 ①「素材が安全=空気が健...
2025/12/11 更新
楽器を続けているご家庭とお話ししていると、 よくこんな言葉を耳にします。 「いつか、この家で思い切り音が響く日が来たらいいな」 それは、誰かに聴かせる特別な演奏会のことではありません。 子どもが少し上手になったと感じた瞬間、 長く練習してきた曲がようやく形になった夜、 家族がほっと息をつきながら耳を傾ける時間──。 家の中に、ちいさなコンサートホールのような “音と気持ちが満ちるひととき”が生まれること...
2025/12/10 更新
家事がラクになる家は「気合いがいらない家」 50代になると、体力や気力の使い方が少しずつ変わってきます。 「家事そのものが嫌いなわけではないのに、以前より負担に感じる…」 そんな声をよく耳にします。 実はその原因の多くは、 家のつくりが“ムダに体力を奪う”動線になっているから。 ・キッチンから洗面までが遠い ・洗濯動線が複雑 ・収納が散らばっている ・片付けが“元の場所に戻しにくい” これらの“小さな不便”が積...
2025/12/09 更新
自宅サウナへの関心が高まる中で、 「日本の住宅事情に合うサウナはどれですか?」 という相談をいただくことが増えました。 サウナは“体験”そのものが目的ですが、 住宅に導入するとなると、スペース・動線・安全性・家族構成── さまざまな要素が選択を左右します。 ここでは、住宅設計の視点から、 日本の家に最も馴染むサウナの選び方をお伝えします。 1. 日本の家には「電気式フィンランドサウナ」が最も相性がいい 結論からい...
2025/12/08 更新
森の緑、海の青、風の流れ、光のにじみ。 私たちは、自然の中にいるとき、理由もなく心が落ち着くことを知っています。 その感覚を、暮らしの中で呼び戻す手段のひとつが「自然モチーフのアート」です。 アートを通して自然のリズムを取り込むと、空間は静かに整い、心の中にも穏やかな呼吸が生まれます。 1. 「自然を見る」と「自然を感じる」は違う 自然をモチーフにしたアートの魅力は、単に“風景を描く”ことではなく、“自然の感覚を思い...
2025/12/07 更新
■ 「かっこよさ」よりも「心地よさ」が基準になる年代 50代になると、家の好みが20代・30代の頃とは少し変わってきます。 流行のデザインや派手なコーディネートよりも、心が落ち着く質感や、生活に無理のない配置がしっくりくるようになる。 それは、人生経験を重ねるなかで、 「本当に必要なもの」と「もう無理をしなくていいもの」が自然と整理されてくるからです。 だからこそ、50代からの家づくりで大切なのは、 派手さではなく“上質カジュ...
























