こだわりの部材・設備を使いたいあなたへ。施主支給のポイント
建築家に要望するのは、デザインや間取りだけとは限りません。「こんな部材を使いたい」「この設備をつけてほしい」という声も建築家は聞いてくれます。では、施主が自分で部材や設備を調達する場合、どんなことに気をつけておくべきなのでしょうか。簡単にまとめてみました。
自分で部材や設備を選ぶことは可能?
施主支給でこだわり&ローコストを実現・片瀬進さんの作品事例狭小地のバリアフリーローコストハウス
「メーカーや商品名まで細かい指定をすると建築家が嫌がるのでは…」こんなことを考える人もいるかもしれませんが、心配は不要です。建築家は施主の要望を形にするのが使命なので、設計上やデザイン上の支障がない限りはたいてい実現しようとしてくれるでしょう。ただ、だからといってどんなリクエストをしてもいいということではありません。指示する以上、施主としては「自分が選んだ部材・設備に本当にメリットがあるのか」ということを真剣に考えておかねばならないのです。
たとえば、ある部材を自ら選んだ場合、工事で必要になったときに「まだ届いていない」では通用しません。コストも余計にかかることになりますし、工務店や建築家との関係もギクシャクすることになりかねません。自ら部材を手配するなら「依頼主」以上の働きが必要になるわけです。「アレを使いたい」というアイデアを出すのは簡単ですが、それを実現させるのはなかなか大変というわけです。
施主支給がしやすい部材・設備とは
とはいうものの、じつは施主支給には向いている部材・設備があります。設計や工期に影響しないようなジャンルであれば、どんどん自ら調達して提供できます。たとえば、次のようなものです。
・水回り:シンクなどは製陶メーカーのものを使うのが一般的ですが、パーパーフォルダーやタオル掛け、手すりなどは、さまざまな選択の余地があります。毎日使うもなので、わがままに好みを追求したいところです。
・家具:ドアノブやクローゼットのつまみなどは、好みのものを買ってもいいですし、今の家で使っているものを取り付けるのも思い出を感じられていいものです。
・外構系:代表的なものにポストや表札があります。こういったものは、外から見たときの家の印象を左右するものなので、建築家任せにせず、自分で選ぶ方がいいかもしれません。
ほかにも、今の家で使っている床柱や板など「すでにあるもの」なら、使えるかどうか建築家の判断を仰ぐこともできます。「工事に先立って予め入手しやすいもの」というのが施主支給の判断基準と言えそうです。
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上記の記事は、2015年12月25日現在のものです。掲載情報の著作権は株式会社オウチーノ(以下:弊社)に帰属します。情報内容は保証されるものではありませんので、万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社および情報提供元は一切の責任を負いません。予めご了承ください。