建築の伝統行事「地鎮祭」と「上棟式」ってどんなもの?

昔から日本では、住宅を建てる際、それぞれの工程ごとにさまざまな式典が催されていました。中でも代表的なのが「地鎮祭(じちんさい)」と「上棟式(じょうとうしき)」。これらの歴史は非常に古いものですが、現在でも頻繁に行われています。では、こうした式典はどのようなものなのでしょうか。

マスコットキャラクターアフタ・ビフォ・ピラミドス

恥をかかないために知っておこう!「地鎮祭」のキホン

土木工事や大工工事を始める前の、土地に何もない状態で行うのが「地鎮祭」です。その土地に住む神を鎮めて、これからこの土地に家を建てることの許可を得るのが目的であるとされています。また、近隣に対してこれから工事が始まることを知らせる意味もあり、地鎮祭の終了後には建築業者と施主が近隣に挨拶に行く場合も多くなっています。
通常、地鎮祭の取り仕切りや神主の手配は建築業者や施工業者が行いますので、施主はその指示に従えば問題ありませんが、参考までにどのようなものが必要になるのかを紹介しておきましょう。
まず、神主への謝礼として「玉串料(たまぐしりょう)」、または「初穂料(はつほりょう)」が必要になります。相場は地域や形式によって異なりますが、おおむね3~5万円程度と考えておけばよいでしょう。その他、供え物である「神饌品(しんせんひん)」を用意して祭壇に供えますが、これも建築業者が手配してくれるケースが多くなっています。

「上棟式」は大工さんとの親睦の場!?

もう1つの大きな式典として「上棟式」があります。家の神様に工事の安全や竣工後の守護を祈願するのが目的ですが、現在では事実上、これから工事作業を始める大工さんやとび職の皆さんとの懇親の場という意味合いが強くなっています。地域によって異なりますが、上棟式では「餅まき」が行われる事もあります。特に土地の広い地方などでは現在でも伝統的に行われており、近隣の住民を招いて紅白の餅やお菓子などを配ります。その後、柱の四隅に御神酒をかけて清め、残りを参加者に振る舞ったりします。
こうした建築の式典は、ほとんどの施主にとって初めての体験となるため戸惑うシーンもあるかもしれませんが、施工業者や建築家は日常的に参加している行事です。心配せず、当日どのように振る舞えばよいかを確認すればよいでしょう。また、こうした式典が不要だと感じる場合は、その旨を事前に建築家や施工業者に伝えておけば問題はありません。ただし、伝統的な建築の式典である地鎮祭や上棟式をきちんと行う方が施工業者には喜ばれ、信頼関係も築きやすいというメリットがあります。

関連するコンテンツを探す

上記の記事は、2011年9月16日現在のものです。掲載情報の著作権は株式会社オウチーノ(以下:弊社)に帰属します。情報内容は保証されるものではありませんので、万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、弊社および情報提供元は一切の責任を負いません。予めご了承ください。

注目の建築家

ISSUE

新着お役立ち記事

記事一覧へ

how to use

建築家オウチーノの使い方

FAQ -よくある質問と答え-

TRUSTe

このページの先頭へ