こだわりポイント
三浦の家は無垢のフローリングや珪藻土クロスなど自然素材を意識しながら低予算で実現した住宅です。
床の仕上げは、「素足に気持ちいい無垢のフローリングで」とお施主様の強い要望もあり、予算と材質を検討して欧州アカマツを選びました。
「床に寝転んで高い窓から星や月、雲の動きを見ているとき、この家を建てて良かったと思う」との感想を頂きました。
住宅の床材として人気の高いフローリング。フローリングは一般的に、天然木の1枚板を使った「無垢フローリング」と、合板などを張り合わせた「複合フローリング」に大別されます。どちらにも長短がありますが、ここでは無垢フローリングの魅力、そして疑問点などについてご紹介します。
無垢フローリングの最大の魅力は、何といっても100%天然木ならではの「素材感」にあります。樹種によって多少の感触の違いはあるものの、やわらかな足触りとあたたかな木のぬくもりは、複合フローリングでは味わうことができないものです。一般的にスギやヒノキなどの針葉樹は柔らかく、ナラやウォルナットなどの広葉樹は硬いとされています。樹種によって見た目の印象も大きく変わってきますので、適材適所で選択するとよいでしょう。
木材をはじめとする自然素材には調湿効果があります。無垢フローリングは、床材として製材されたあとも生きて呼吸をしています。室内の湿度が高くなれば吸湿、逆に湿度が低くなれば放湿してくれるため、住まいの空間を常に快適に保ってくれるのです。梅雨の時期には床もベタベタとしがちですが、調湿効果をもつ無垢フローリングの床は常にサラサラで足触りも快適です。これも、複合フローリングにはない大きな魅力の1つでしょう。
無垢フローリングは複合フローリングに比べ重厚感があります。この「本物の天然木」特有の美しい質感は無垢フローリングの魅力ですが、時を経るごとに風合いが変化し、施工直後とはまた違った美しさが楽しめるという点も見逃せません。一般的に時間が経てば経つほど色味が濃くなっていくと思われがちですが、逆に明るくなるものもあるなど、経年変化の具合も樹種によってさまざまです。無垢フローリングを選ぶなら、経年変化後の色も考慮しておくことをお勧めします。
無垢フローリングにとって水分は大敵です。水などをこぼしてしまった場合はすぐに拭き取るよう心がけましょう。放置しておくとフローリングが変形したり、染みこんでしまって消えなくなったりする可能性もありますので注意が必要です。普段のお手入れも水拭きではなく乾拭きで行うようにしましょう。
フローリング表面の塗装の種類によっても異なりますが、無垢フローリングでは質感を楽しむために自然塗装(オイル)を使うケースが多くなります。こうした自然塗装の場合、数カ月から半年に1度、オイルを重ねるように塗装するのがおすすめです。その際、キズが目立つ部分があればサンドペーパーで軽く表面を削ってキズを消し、その後再塗装すればキズが目立たなくなります。
生きた素材である無垢フローリングは、湿気を吸ったり放出したりすることでわずかに伸縮します。そのため、フローリングどうしの溝が空いてしまうことがあり、ここにゴミがたまりやすくなります。こうした場合は、普段は掃除機で隙間のゴミを取り、必要に応じて爪楊枝や竹串などで溝の中のゴミを掻き出すのがお勧めです。また、使い古した歯ブラシなどでやさしくこする方法も効果的です。
一昔前までは、「伸縮しやすい無垢フローリングに床暖房は適さない」というのが常識でした。しかし近年では木材の乾燥技術が進歩し、伸縮や反りの少ない無垢フローリング製品も多数登場しております。そして、無垢フローリングには天然木ならではの温もりもあるので、床暖房との組み合わせは非常に快適と言われています。
床暖房を検討する際は、こうした床暖房に対応した製品や、無垢材に合わせて床暖房の種類を選ぶ必要があるので、建築家などのプロに相談して、適した無垢材を選びましょう。
建築家がさまざまな工夫を凝らしデザインをした、無垢フローリング住宅の事例をラインナップしてお届けします。
予算の厳しい状況の中、室内環境を整え、家族の変化に対応できる長い時間にも耐えられる新鮮な空間の創造を目指す。1,5mの高低差と擁壁を持つ敷地をうまく建築の空間にとり込み活用しながら自然の風や光、影を室内に取込み、省エネルギーの活用で住み心地の良い生活を楽しめるように配慮された。
太陽光パネル9.8kwがのる片流れ屋根の形を生かした、空間構成となっています。シンプルな形ですが、その特徴を最大限生かした楽しい空間です。
街の景観にも、周りの環境と室内の環境の相互の繋がりに、慎重に配慮された高度の独自性があり、土地のポテンシャルを充分に生かし、四角い箱物の住宅とは一線を画した設計となっています。とても快適な空間としてよい印象の感想をいただいております。
陽当たりと明るさは一日の陽の光の以降に伴って、室内に変化をもたらし、収納部(マルチ・プレックス)の独自の処理が室内を清潔に保ち、すっきりした空間処理がなされています。結果、過ごし易い生活空間になっています。
omソーラーによる温熱環境、お湯取りの確保、雨水再利用、杉の無垢フローリング、漆喰の壁、既存の建具、瓦の再利用等、素材へのこだわり、明るさの確保、快適な動線を再構築した二世帯住宅。
築53年の家の静かで落ち着いたたたずまいの耐震&エコ改修の住宅です。
改修の原案デザインを元に、椿千賀子(ツバキハウス)、門田幸枝、K+Yアトリエの共同設計による改築工事です。
依頼主の希望は家族のための住まいであること。まずは北側アパートのために一部を平屋とし、隣家の南庭をリビングからの借景としました。次に1階を家族がつかず離れずいられるような、つくり込まない自由な空間としました。壁で仕切ることなく15m連続させ、空間のプロポーションと明暗差、素材のあり方で変化をつけています。表情の違う袖壁が襞状に連続し、広さと明るさ、奥行きと重心の違う「く」の字型空間を生んでいます。
庫裡の内装は依頼主である30代前半の副住職ご夫婦が趣味で集めた家具と奥様のご希望であったオーダーのステンレスキッチンが映える様にシンプルな平面構成と素材感があるナラの床材、珪藻土の壁、天井などを組み合わせとし柱は埋木処理とし和風の雰囲気を残すと共にこの家の記憶を思い出す事が出来る。
内部は限りなく広がりを得るため、単純な矩形の平面の中に飽きのこない楽しい生活を包み込むように設計された。3層にわたる縦の空間は緩やかな階段で繋がり一体感のあるしつらえになっている。大きな窓が特徴の正面は空を取り込み季節を感じられるよう対応し、ゆったりとしたサロンを作り出している。防音音楽練習室は技術的にかなり慎重に進められた。完成後はクライアントも大満足しておられるようで、住宅の設計はこの一言が何よりのごちそうだ。
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